関係代名詞 what “いいんだ、最初から・・・” 
映画 「パイレーツ・ロック」

関係代名詞what
(C)2009 Universal Pictures and Medienproduktion Prometheus Filmgesellschaft mbH & Co. KG. All Rights Reserved.

1966年のイギリス。ビートルズやローリング・ストーンズなどのブリティッシュ・ロックの絶頂期。1日に45分しかポピュラー・ミュージックを流していなかったBBCラジオに対抗し、英国の放送法が適用されない北海の海上から24時間ロックを流し続ける海賊ラジオ局「ラジオ・ロック」が誕生した。そこでは一番人気のDJザ・カウント(フィリップ・シーモア・ホフマン)はじめ、自由で陽気な8人のDJを乗せて、それぞれが愛するロックを、個性豊かに送り続けていた。そしてイギリスの人口の約半数2500万人のロックを熱望する人々に熱狂的に支持されていた。

ある日、ドラッグと喫煙で高校を退学になった18歳のカール(トム・スターリッジ)はクエンティン(ビル・ナイ)が乗っている船に乗り込んでくる。その船こそ、海賊ラジオ局「ラジオ・ロック」。クエンティンは海賊局のプロデューサーであり、母親の旧友でカールの名付け親でもあった。母は息子の更生のため彼に息子を預けたのだ。自由奔放で陽気な大人たちに歓迎されたカールは次第に船での生活に溶け込んでいった。しかし、母が息子を船に預けた理由はほかにありそうだと同室のシック(トム・ブルック)は言うのだが・・・

一方イギリス本国では、「ラジオ・ロック」は風紀の乱れの原因とばかり、政府の大臣ドルマンディ(ケネス・ブラナー)が新しい法律を作って彼らを取り締まろうとする。政府の圧力に「ラジオ・ロック」とDJ達はどうなってしまうのか・・・

’60年代英国に実在した、海賊ラジオ局を舞台にロックと自由を愛するDJたちと、彼らとともに暮らす人々を描くミュージックドラマ。監督・脚本は「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティス。フィリップ・シーモア・ホフマン、リス・エバンスらが個性的なDJに扮する。ローリング・ストーンズ・キンクス・ザ・フーなど何十曲もの名曲が全編に響き、青春模様をノスタルジックに彩る映画「パイレーツ・ロック」を紹介します。

父親への気持ちがこもったカールが使った関係代名詞とは・・

□■2009年イギリスとドイツの合作映画「パイレーツ・ロック」■□

洋上の海賊ラジオ局を舞台に60年代のブリティッシュ・ロックを満載したミュージカル群像劇にして、保守的な体制に敢然と立ち向かう勇気ある自由人たちの社会派ドラマ、1人の青年の悩みや成長、初体験を描く青春ラブストーリーにして、破天荒なキャラクターたちが繰り広げるナンセンス・コメディ、さらにはクライマックスには「タイタニック」もビックリの感動的な海洋パニック映画になる。一言ではまったく説明できない多彩な面白さに満ちた上出来のエンタテインメント快作である。

40年以上前の話だが、ノスタルジーに浸る暗さは一切ない。ここで描かれる民衆が体制に反抗した時代の活力は今こそ必要なもの。決定的に明るく前向きで、一本筋の通ったこの痛快なバカ騒ぎは見る者を確実に元気にしてくれる。

出典: eiga.com inc. All rights reserved.

関係代名詞の特徴について

関係代名詞、who, which, that について

代名詞の働きと同時に接続詞の働きをし、後ろに形容詞の働きをする節(形容詞節)を作ることがと特徴です。

具体的に例文で確認しましょう。

① I have an uncle.+ ② He lives in Kyoto.
➡ I have an uncle who lives in Kyoto.赤字=形容詞節:後ろから直前の名詞uncleを修飾)

(わたしには京都に住んでいる叔父がいます。) 

関係代名詞whoは②の文の he の代わりをする代名詞であると同時に①と②を1文に結びつける接続詞の働きをしています。そして関係代名詞の後には形容詞節が作られ、直前の名詞(uncle)を修飾しています。その形容詞節で修飾される名詞(uncle)を先行詞と言います。そして関係代名詞whoは形容詞節の中で主語の働きをしています。

関係代名詞は、先行詞の種類と、形容詞節の中でどんな働きをしているかによって、次の様に使いわけます。

 

主格

所有格

目的格

who

whose

whom

物・動物

which

whose

the 名詞of which

which

人・物・動物

that

that

<形容詞節の中で目的語の働き>

Please show me the letter which you got from Ken.

(ケンからもらった手紙をみせてください。)<関係代名詞の後にS+Vが続く>

<所有格の代名詞の働き>

He lives in that house whose roof is red.

(彼は屋根が赤いあの家に住んでいます)<後ろに無冠詞の名詞を伴う>

関係代名詞の後ろ➡不完全な文が来る

関係代名詞の特徴は後ろに必ず不完全な文が来ることです。

不完全な文とは必要な名詞が一つ欠けている文のことです。(S, O, C,または前置詞の後ろの名詞が欠けている)

I have an uncle who lives in Kyoto.➡   ×   lives in Kyoto. 主語のない不完全な文

Please show me the letter which you got from Ken ➡you got   ×   from Ken. 目的語のない不完全な文

関係代名詞は接続詞と代名詞の役割を持つので、文と文を接続すると同時に、代名詞として名詞の代わりを担っています。

① I have an uncle.+ ② He lives in Kyoto.
➡ I have an uncle who lives in Kyoto.

この文では②の文He lives in Kyoto.の代名詞 Heが関係代名詞 whoに代わり、2つの文をつないでいます。ですから②の文から He がなくなり、よって関係代名詞の後ろは主語のない不完全な文となるのです。

この特徴は、関係副詞との比較で大変大事な特徴となります。

関係代名詞 what

関係代名詞のwhatには以下の特徴があります。

特徴①

who, which, thatなどは直前に先行詞がありましたが、関係代名詞の what はそれ自体に先行詞を含んでいるもので、「~すること」「~するもの」という意味を表します。 whatはすべてthe thing(s) which [that]と置き換えることができます。

 

特徴②

who, which, thatなどは先行詞を修飾する形容詞節を作りましたが、what「名詞節」を作り、文の主語・補語・目的語などになることができます。

[名詞節なので目的語にもなる]

Please show me what you bought yesterday. 
(昨日あなたが買ったものを見せてください)

[名詞節なので補語にもなる]

Mary isn’t what she used to be. 
(メアリーは以前の彼女ではありません)

 [名詞節なので主語にもなる]

What Mary said made me laugh.
(メアリーの行ったことは私を笑わせた)

 [名詞節なので前置詞の後ろにも置ける]

Do you agree with what he said on the phone?
(彼が電話で行ったことに同意しますか)

 

特徴③

関係代名詞なのでwhatの後ろも不完全な文が来ます。

This is what I have wanted for a long time.

(これは私が長い間欲しかったものです。)

I have wanted  ×   .   ⇐whatの後ろは目的語のない不完全な文

 

関係代名詞whatを使った慣用表現

関係代名詞 whatを含んだ慣用表現には以下のようなものがあります。

what I am「現在の私」、what I waswhat I used to be 「過去の私」

My parent made me what I am.
(私の両親は、私を今の私にしてくれた。)

② A is to B what C is to D 「AとBの関係はCとDの関係に等しい」

Air is to human what water is to fish.
(人間と空気の関係は、魚と水の関係に等しい)

what is called, what we call  「いわゆる~」

He is what we call a walking dictionary.
(彼はいわゆる生き字引きです)

what is better 「さらに良いことには」、what is worse 「さらに悪いことには」、what is more「さらに」

I passed the exam, and what was more, I got money.
(私はその試験に合格し、さらにお金も手に入れた)

 

入試問題より

① Remember (  ) I’ve just told you. It’ll be very important when you grow up.

1. as  2. that  3. what  4. which

 

正解は3 

「たった今私が言ったことを覚えておきなさい。大人になったらとても大事なことです。」

Remember に対する目的語「~することを覚えておく」とtoldの目的語「私があなたに言ったこと」の2つを満たすものを入れる。「~すること」という意味の、先行詞を含む関係代名詞のwhatが入る。

 

② Thank you, Hiromi. This book is exactly (    ) I wanted.

1. what  2. which 3. of which 4. that

 

 

正解は1

「ありがとう、ヒロミ。この本はまさに僕が欲しかったものです。」

the thing which I wanted
= what I wantedと考える。

 

③ Many people criticized me, but I did what (  ).

1. I thought I was right
2. I thought it was right
3. I thought was right
4. I was thought right 

 

正解は3 

「多くの人が私を批判したが、自分が正しいと思うことをしたのだ。」

 

(例)This is what I think is right.「これが私が正しいと思うことだ」

whatthe thing(s) which に置き換えられるので

what is right=the thing which is right  「正しいこと」という意味になる。 

what is right「正しいこと」の中に I think「私が思うに」がはさみこまれて

what ( I think ) is right「(私が思うに)正しいこと」と考える。

 

④ Food is to the body (           ) reading is to the mind.

  1. when
  2. what

 

正解は2

「食物の身体に対する関係は読書の精神に対する関係と同じである」

A is to B what C is to D 「AとBの関係はCとDの関係に等しい」慣用表現

 

おふくろと寝て消えた。名前も言わずに‥でもいいんだ

カールが次第に大人たちと交流を深める中、ある日、DJのサイモン(クリス・オダウド)とそれぞれの父親の話になる。実はカールには父親の思い出はなく、母からはその昔一夜を共にした男ということしか聞かされていない。しかもその男は名前も残さなかったと。「嘘だろ」と驚くサイモンにカールは・・

It’ cool.

I….You don’t miss what you’ve never had.

いいんだ。最初からいないから

直訳は「君は一度も持ったことのないものをさみしく思うことはないだろう。」

=You don’t miss the thing which you’ve never had.

miss:~がいないのを惜しむ、いないので寂しく思う、とりそこなう、(機会などを)逃す

”さみしく思う”と訳したほうが彼の心を表しているように思えます。

初めに I…という主語にして、言い直してYou を主語にしています。このあたりがなんとも言えない切なさを感じさせると思いきや、この映画はひたすら前向き、軽快で痛快なバカ騒ぎが続くため、全くこのセリフに浸っている暇を与えません。

そしてクリスマス、カールの母、シャーロット(エマ・トンプソン)が船に訪れた時、カールにとってある重大な真実が明かされます。とても軽く、そしてあくまでも明るく!

60年代のロックの名曲、54曲をバックに個性派俳優たちの競演がとにかく自由で明るくて力強い。何よりもロックへの愛に満ちています。出演者たちの60年代ファッションもたまらない魅力でしょう。オープニングのザ・キンクスの「オール・デイ・オール・ナイト」を聞いて「やばい!」と叫びそうになりました。そして最後には皆さんも、この映画のエンディングと同じように、”あの言葉”を叫びたくなるでしょう!

ロック好きにはたまらない映画「パイレーツ・ロック」をぜひチェックしてみてください。


パイレーツ・ロック【Blu-ray】 [ フィリップ・シーモア・ホフマン ]

パイレーツ・ロック オリジナル・サウンドトラック

コメント

タイトルとURLをコピーしました